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Duo Melange「ウィーンからの手紙」 東京公演
Duo Melange「ウィーンからの手紙」 東京公演

11月09日(日)

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台東区

Duo Melange「ウィーンからの手紙」 東京公演

ウィーンや日本の舞台で幾度も呼吸を合わせてきた「Duo Melange」の二人が、日本で再び向かい合います。チェロはウィーン交響楽団主席チェリストをしているベンツェ•テメシュヴァーリ。ピアノはウィーンで11年間音楽に向き合いウィーン国立音楽大学及び院を最優秀の成績で卒業した宮田森。長い時間をともに過ごすなかで培われた信頼と友情は、音楽において言葉を超えた対話を可能にしました。「Duo Melange」のMelangeの意味はウィーンの国民から1番親しまれているコーヒーでもあり、語源はフランス語で「混ざり合う」。二人の演奏が一つの音楽となり混ざり合う。そんな願いが込められてます。

日時・場所

2025年11月09日 14:00 – 16:00

台東区, 日本、〒110-0001 東京都台東区谷中3丁目23−8

イベントについて

Duo Melange 「ウィーンからの手紙」東京公演

チケット販売は2025.8.31(日)12:00〜

https://eplus.jp/sf/search?block=true&keyword=Duo+Melange

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僕らDuo Melangeのモットーは「笑っちゃうくらい息が合っている」です。


そんな僕ら「Duo Melange」が今回取り上げる二つのソナタ——フランクとブラームスは、いずれもロマン派の只中にありながら、古典の精神への深い敬意を土台に築かれた作品です。そこにこそ、このプログラムの特別な意味があります。


フランク《ヴァイオリン・ソナタ》(チェロ版)


1886年、セザール・フランクが高弟ウジェーヌ・イザイの結婚祝いとして贈ったこのソナタは、後期ロマン派を代表する作品のひとつです。

全4楽章はすべて循環形式で統一され、冒頭で示された主題が姿を変えながら最後まで貫かれます。この「一つの主題で全体を有機的に結びつける」発想は、ベートーヴェンやリストから受け継いだ古典的理念に根差しています。

第1楽章は夢見るように始まり、やがて激情へと高まる第2楽章、深い祈りを思わせる第3楽章、そして光に満ちた二重カノンの最終楽章へ。

愛と献身の物語を描くこの作品は、チェロで演奏されると、より人間的な温もりと陰影が浮かび上がり、楽譜の奥に潜む「人生のドラマ」がいっそう鮮やかに響き渡ります。


ブラームス《チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 作品38》


1860年代、30代半ばのブラームスによって書かれたこのソナタは、彼の最初の本格的な室内楽作品として知られます。

特に注目すべきは、バッハの「フーガの技法」への明確なオマージュです。第1楽章の主要主題や終楽章のフーガ風展開は、バッハの主題に直接基づいており、ロマン派の情熱と古典的対位法が渾然一体となっています。

第2楽章は短い間奏曲のように軽やかで、陰影に富んだ全曲の中で一筋の光を差し込む役割を果たします。終楽章では、低弦の力強い響きに支えられて、緻密なフーガが積み上げられ、全体を壮大に結びます。

ここには若き日の情熱に加え、音楽の伝統を守り抜こうとするブラームスの厳格な意志が込められています。


二つのソナタが並ぶ意味


フランクとブラームス——一見異なる二人の作曲家ですが、どちらもロマン派の豊かな感情表現を持ちながら、その根底には「古典」への揺るぎない敬意があります。

フランクは循環形式を通して音楽を統合し、ブラームスは対位法を通して音楽を厳密に構築する。

その二つの道は異なりながらも、いずれも「感情を自由に解き放ちながら、同時に古典の秩序に帰る」という同じ精神に貫かれています。


ウィーンで育まれた信頼と、二人の音楽的対話が、この二つの傑作をいかに結び合わせるのか。

愛と祈り、情熱と構築美——ロマン派と古典が交差する音楽の旅が、唯一無二の形で響き渡ることでしょう。

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